2015年5月10日日曜日

天井吊り下げ式の室内物干しフックを付けてみた。ほすぽーる。ホスクリーン

乾燥機も持っているのだけれど、全てを乾燥機で乾かすのは効率が悪い。
階段の上部に室内干し用の設備を作ってみた。
場所も取らないし、階段は風通りもよいし良い感じ。


 
天井から吊るすためのポールは色々あるようだ。
自分は川口技研の「ほすぽーる」を選択。
 
天井付けのユニットはどれも木ネジで取り付ける。
そして、ポールを天井ユニットに取付け方に違いがある。
「ほすぽーる」は横から入れるタイプ。
「ホスクリーン」は挿し込んで押してひねるタイプ。
ベストの「インテリアハンガー」もひねるタイプかな。
 
まぁ、見栄えを考えるとひねるタイプの方が良いだろう。
でも、誰が見ても取付け、取外し方が分かるのは横から入れるタイプかなと。
 
 


2015年5月5日火曜日

少子化の解決策として婚姻率を上げようとするのは間違いという話

先進国共通の問題、少子化。
ご多分にもれず、日本も少子化。

少子化になると賦課方式となっている年金が成り立たなくなったり、
人口減となると経済活動が縮小、GDP駄々下がりの恐れでさー大変。
対策必須との事。

そこで槍玉に挙げられるのが婚姻率。
昨今では女性が一人で経済的に自立するのが可能になり、
機械や外食産業の発達により、家事をする必要もなったことから、
結婚の必要性が薄れ、独身の割合が増加。
結婚しなければ、子供を生まないという女性が多いので、
婚姻率の低下は直接に出生率に影響する───結婚しないのが問題だ!となる訳だ。

でもこれ、ちょっとミスリードな部分がある。

無視されている、結婚した人の子供の数の低下

最終的に夫婦がもつ子供の数である、完結出生児数を見ると
一目瞭然で駄々下がりであることが分かる。

出生率≒婚姻率×夫婦の完結出生児数
なのだから、当然こいつも出生率を下げている原因である。
(後述するが、むしろ真の原因)

にもかかわらず、槍玉にはあがる事がない。
なぜだろう。

完結出生児数の一般認識

そもそも夫婦の完結出生児数が下がった原因としては、下記。
①経済的理由、時間的理由=大変だから
②晩婚化
③一般認識(普通は~人くらいじゃないの感)

①と②は一般的に理解されているし、対策しなければという声はある。
でも一番重要なのは③の一般認識だと思う。

大体、いまの一般認識だと子供は2~3人くらいだと思う。
死亡率が低くなった昨今、子供を生んで育てればそのまま成人しする。
2人生んで育てれば、自分ら夫婦と同じ数の成人数が保て、血縁も保てる。
2人で何も問題はない。
人口が減るとすれば、結婚しない奴らが問題。

非常に判りやすい理屈で、強固な一般認識を形成している。
(逆に、これにより2人より下がりにくくもなっているが)

でも、この認識が誤りなのだ。
生物学的な知見が欠ている。

人間という種として考える

死亡率が高い生物ほど、子供(卵)をたくさん産む。
この理屈からいえば、死亡率の下がった人間では子供は少なくてよい。
しかし、問題はそう簡単ではない。

この、たくさん生んで一部のみ生き残るというシステムは、
遺伝子の保全システムでもあるのだ。

2人の親から生まれる子供には、有性生殖による多様性+遺伝子コピーミスにより、
いくつかの遺伝子バリエーションが生じる。
当然、優れた遺伝子の組み合わせもあれば、劣った組み合わせも生まれる。
場合によっては、致命的な欠陥を持った子が生まれる可能性もある。

その中から、比較的すぐれた(環境に適応した)固体のみが生き残り、
劣った固体や欠陥をもった個体が淘汰されることにより、種のレベルが維持される。
たくさん生んで、その中から確率的に生き残る方式でないと、
種は劣化するのだ。

そして、人間という種は猿の時代から平均で4~5人の子供を生んできたようだ。
乱暴な理屈で言えば、子供の約半分は、親の平均より劣るわけで、
4人+αを産み、そのうち2人がまた親になるというのは、あながち間違いではないと思う。
(優劣は適応度であり、何が適応的は時代により違うから、まったくもって乱暴すぎるが)

この数十万年続いてきたぽい4~5という数が、ここ数十年で2が当たり前と認識されてしまっている。
むしろ、少子化以前に、種としての人間を維持する上で問題な事態だろう。

4~5が適正かは議論の余地が残るが、2は適当ではない可能性が高い。

乱暴に計算してみる。
単純に分散σのバラツキを持った親世代が、ランダムマッチにて夫婦になるとし、
同じ夫婦の間に出来る子供にk×σのバラツキが出るとする。(0<k<1)
すると、子世代の分散σは、σ×√(2+k^2) となる。

親世代の分散≧子世代の分散とするには、
親世代を1/√(2+k^2)に間引いて、完結出生児数を2×√(2+k^2)以上にする必要がある。

同じ夫婦の間に生まれる子供のばらつきkにより変わってくるが、
仮にバラツキ0(k=0)としても、完結出生児数は2.8人以上となる。

実際には、kは0ではないし、マッチングもランダムではない。
実際のマッチングは、優秀な固体同士がマッチングし、
劣った固体は劣った個体同士でマッチングする事が多いため、
ランダムマッチよりも分散は広がる事となる。

さらにこれに死亡率も加わり・・・と、
大雑把な見積もりでも、完結出生児数は3を越えてないと、種は維持できないだろう。

自然淘汰の死亡率 から 自由恋愛の未婚率 へ

人間は環境を自分で変える能力を持ち、また社会を形成することで、
固体としてではなく種として環境適応性を飛躍的に高めることに成功した。
生物的に弱い固体でも生き残ることが出来るのだから、
もう固体としての環境適応性は問題ではないのかもしれない。
環境適応度が保てない子供2人社会でも、もしかしたら良いのかも知れない。

しかし、今は別の適応性が求められるようになった。
社会への適応性や、高度な技能への適応性である。

また、恋愛による自由な結婚が当たり前になったため、
今まで人間では抑えられていた性淘汰が復活。
(自然界では、魅力的な固体のみしか子孫を残せないのは当たり前)
(でも、人間ではここ数十年のこと)

結局、重要な適応性が変わっただけで、適応度の優劣は存在し、
適応度が低い固体でも死亡しないだけで、結婚できずに淘汰はされる
つまりは、自然淘汰の結果である死亡率が、未婚率に置き換わったのが
今の状態なのだ。

淘汰は必要という観点から見ると、未婚率が高いのは問題ではない。
むしろ、死亡率が下がったなら、未婚率上昇は必要

少子化の解決策

いくつも考えられるとは思うが、個人的には下記の3つのどれかではあないかと思う。
①子供は4人くらい必要なんだと認識させる。
②自由を奪って、昔の家同士の婚姻を復活させる。
③あきらめる。

このブログの趣旨としては①なのだが・・・
知識を広めることで一部の人の認識を変えることは出来るだろう。
しかし、4人とか実際かなり大変なんだよね。
人間、自分に都合が悪い事は認めたがらないし難しそう。(ノ∀`)
子供は社会で育てるという事になれば別だが、それは淘汰される側の同意が困難だろう。

しかしながら、周りの人が4人程産んでいれば、自分もそれくらい欲しいと思うし、
子供4人の家庭で育った人であれば、自分の家庭もそれくらい欲しいと思うものである。
この、正のフィードバックにより強化されやすいのが、この一般認識なので、
ひとたび変えることが出来れば、少子化問題は大きく改善するだろう。

②も、今更なかなか困難とは思われるが、非モテの一部を対象には可能と思う。
だがしかしその場合は、適応度の低い個体同士がマッチングすることになる。
そのためさらに種全体の適応度が分散され、格差も広がっていくだろう。
これは自然界でも起こっている事だが、その上で淘汰はさせないというならば、
さらに別の対策が必要になると思う。
昔はこれでうまくいっていたという主張もあるが、
昔はあるていど自然淘汰が働いていたことを無視してはならない。
分散の広がりは昔の比ではない。
そのうち、遺伝子操作(治療)が追いついて解決する可能性はあるが、
また倫理がどうので揉めるため、危機的状況になるまで期待薄だろう。

③・・・いまんとこ現実はこう。
人口が100~200年前くらいに戻ってもやってける方法の模索も必要だろう。